こんにちは!晴れた日の中、スカイツリーの近くを通りつつ、学校訪問して参りました。2学期制の学校はちょうど中間テストでしょうか。この結果で志望校が変わる可能性もあることを考えるとかなり慎重になりますよね・・
さて、100周年を迎えた歴史ある学校として、進学重視型単位制高校として有名なイメージのある墨田川高校ですが、現状はいったいどうなのでしょうか。行ってきましたので、備忘録を残しておきます。
それでは学校情報メモから!
もくじ
1、学校情報メモ
生徒数 | およそ900名 |
立地 | 東京都墨田区東向島3-34-14 曳舟駅から徒歩5分ほど、京成曳舟駅から徒歩10分ほど。初めての場合は少し入り組んでいるので、到着までに時間がかかるかもしれません。校舎は道路を挟んで二つに分かれています。入口に注意!! |
合格偏差値 | 57(高校受験案内) |
学費 | 以下のページ参照 http://www.sumidagawa-h.metro.tokyo.jp/site/zen/content/200001099.pdf 私立と比べたら、都立はやっぱり安いですね・・ 3年間でおよそ100万円ほどです。。 |
進学実績 | 国公立大学 27名 筑波大、千葉大、一橋大ほか 難関私立(早慶上理) 36名 GMARCH 109名 昨年度より、上記3項合計は伸びています。定員割れした20年、21年入学組がどういった結果を残してくるのかが、気になるところです。 |
指定校推薦枠 | 慶応義塾大、上智大学、東京理科大、GMARCHなど。 |
HP | 墨田川高校HP |
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その他 | ・進学重視型単位制高校ということで、単位制高校でかつ進学をめざす珍しい学校。たいてい単位制はそこまで学力の高い学校が無い。 ・2020年、2021年と定員割れをしている。推薦入試は2.5倍以上と安定した人気はある。一方、定員割れした学年は学力水準の低下が危ぶまれ、説明会では危機感も感じた。 ・新校長が2022年に着任。熱意あり。これからに期待が持てる。 ・同校は自校作成問題を入試で活用。教科は国数英のみ。理社は一般的な都立入試と同じ。 ・スポーツ推薦枠アリ。 |
2、入試情報
募集人員 316名 うち推薦64名(2割)、一般入試252名(8割)
推薦入試
・一般推薦
調査書:200点、面接:100点、小論文:100点、合計400点
・スポ―ツ推薦
調査書:200点、個人面接:50点、実技検査:150点、合計400点
※実質倍率 2020年:2.58 / 2021年:2.52 / 2022年:2.84
一般入試
学力検査:700点、調査書:300点、ESAT-J(スピーキング):20点 合計:1020点
自校作成問題 ⇒ 国語、数学、英語
都立入試共通問題 ⇒ 英語リスニング、地下、社会
受験者平均(令和4年) 国語:77.7 数学:39.5 英語:65.5
数学が低くなっています。それほど難しい内容ではなかったようなので、生徒のレベル低下が一因ではないかと考えられます。
※実質倍率 2020年:1.00 / 2021年:1.00 / 2022年:1.17
3、墨田川高校の強みとは。
① 単位制高校なので、自分の進路に合った好きな科目を選択できる。
⇒ 柔軟なカリキュラム設定!
② 選択性により、少人数授業が可能。習熟度別の授業がある。
⇒ めんどうみが良い!
③ 学業の他部活も盛ん。スポーツ推薦もあり。
⇒ 活発な高校生活が送れる!(スポーツが強いと学校が元気ですよね)
その他
・歴史ある学校の人気復活に向け、新任の校長先生が熱意をもって取り組んでいる印象を受けました。これからの取り組みに期待。
・創立100周年の歴史があり、OB層の厚さがあります。このコネクションが時に役立つ時が来るかもしれませんね!?
・学業面では、更に力を入れている。例えば、基礎理科科目を全て1年生で終わらせたり、2年生で数Cをやるらしいです。また、1年次には希望性で勉強合宿をやります。
・45分授業×7限までとしており、授業時間を確保、土曜授業をなくし、土曜は模試や探求授業にもちからを入れるとのこと。将来の進路指導にも力が入っております。
4、なぜ人気が出ないのか?勝手に分析。
これだけ見れば、人気が出てもおかしくないのですが、なぜでしょうか・・
進学重視型単位制高校ということで、一般的に単位制となると、偏差値の高い学校が少ない中、東京都で頑張っていると思います。なのにどうしてでしょうか。大きな理由として3つ考えてみました。
まず一つは、偏差値レベルと自校作成問題です。 自校作成問題と聞くと一般的に受験するにも少し、躊躇いますよね・・ 近くにある、城東、小松川でさえ、都立入試の共通問題です。指導する側からしても、わざわざそこまでと言っては失礼なのですが、あまりレベルが高くない学校のために、自校作成問題を指導するメリットはあるのでしょうか。「だったら、小松川で・・」となりそうです。もしくは、受験生からしても、対策をしていく上で、問題が共通試験の問題に比べ、気軽に手に入らず、対応もひと手間加わる自校作成を解くには、ハードルがあります。
それが日比谷、青山、新宿だのと言ったところであれば、「よっしゃ頑張ろう!」となるのですが・・
一方で、考え方を変えれば、本当に墨田川高校へ行きたい層が受験するんだろうなとも思います。そこで篩にかけているという趣旨であれば、仕方ないです。が、とにかく、自校作成をやめれば、倍率は上がると思います。
また、もし、倍率を上げるのが目的であれば、
徹底的に墨田川高校のブランド価値を上げていかないといけません。例えば、偏差値を65くらいまでもっていくとか、有名人を講師にするとか、東大コースを作るとか、オリンピック・パラリンピック選手を輩出させるとか・・
二つ目に、単位制というネガティブワード。普通科がスタンダードだとすれば、単位制と聞くと少しランクが下がった印象を持つ人は多いかもしれません。恐らく、偏差値低めの学校に単位制が多いからかもしれません。 結局、大学入ればどこも単位制なんですけどね。
私からすれば、単位制というのはとても効率的なやり方で、好きな分野をかなり伸ばせる方法です。それは、不要な分野を自分でそぎ落とせるからです。でも、なぜか、一般的にはちょっとネガティブな響きです。普通科がスタンダードになっているからかと。
ただ、それでも人気のある単位制高校はあります。例えば、新宿高校とか。ここが人気なのは、その立地と偏差値の高さ、進学実績がそのネガティブさを上回っているからです。
三つ目に立地でしょうか。近くにレベルの近い学校があります。例えば、城東、小松川、江戸川など・・これがもっと離れていれば、もっと受験生は増えていたのではないかと思います。また、スカイツリーの近くで話題性はあり、曳舟駅から徒歩5分程と駅近ではあるのですが、葛西、木場、東陽町の方から通いずらいというデメリットがあります。南北に通る、路線が無いんですね。
ただ、東陽町付近には清澄白河方面に向かってこれから新たな地下鉄が通るようです。開通すれば少し状況は変わってくるかと思います。
何もしなくとも憧れの的になりそうな、広尾、三田、青山だとかとはわけが違うので、それなりのアピールをしていかなければならないのは、仕方ないです。他校に埋もれ無いよう、アピールが必要です。
これからアピールすれば、他校から生徒が集まる要素はたくさんあると思います。単位制はやり方次第で、大きなアドバンテージになります。そこをうまく進学実績や、課外活動に活用し、露出を増やせさえできれば、もっと面白くなりそうです。
これからに注目です!!
5、最後に
個人的には、人気の出る要素はそろっているので、あとはアピールの仕方次第だと思います。今回、塾対象の説明会を開いていただき、より墨田川高校について知った人が増えたのではないかと思います。実際に私もそのうちの一人であります。
あとは、自校作成をやめてもらえれば、もっと生徒に進められるのになという願望はあります。なので、早くやめて欲しいのですが、、説明会での校長先生は今までの取り組みは変えず、より魅力あるものに作り替えていくという発言からは、無理だろうなと・・
説明かには色々な人が出てきましたが、都立の学校はもっと若返りが必要な気がします。校長先生と言えど、定年間近の方が出てきたところで、なにができるかと思ってしまうのは私だけでしょうか。どうせ前例踏襲。切れ味の悪いなまくらで改革されてもと。どうせ、公立のしがらみで今までのしきたりを覆すことは無理なんじゃないかなと思ってしまいます。
今までの実績とか、流れとかそんなのもう変わってきているのに、それをあてつける上層部もどうかと思いますが、新しい風を吹き込まなければ、変わることはないでしょう。
伝統や歴史はあるかもしれませんが、何かを辞める・壊す覚悟が無ければ、あらたな魅力は生まれないかと。私立の学校はどんどん新たなステップに進みかけているのに、なにしているのかと、、そこに早く気づいてほしいですね。
熱意だけで変われば、楽なもんです。新たなアイデアと感覚をもって改革を進めることが、魅力ある学校にとって必要なことです。
このままいくと、認知されるだけになってしまいそうな予感がします。果たして、受験したいと生徒に思わせるまでのハードルを越えることができるのか??
変わろうとする墨田川高校のこれからに期待大です!!
この学校を変えていくのは、これから入学し創造への努力を惜しまず切り拓くリーダーシップを持った生徒、あなたたち次第ですよ。
偉そうなこと書きましたが、今日はこの辺で・・
それでは( ..)φメモメモ
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