【学校訪問】新渡戸文化中学・高校へ訪問してきました!先進的なカリキュラムで将来を考える。

こんにちは!久しぶりです。前回の学校紹介から更新をしていなかったのですが、今回はクセのあるといったら失礼でしょうか、、いつもと違った感じの学校に訪問して参りました。様々なメディアにもその取り組みが紹介されている同校ですが、一体どんな学校なのでしょうか

ということで、自分から生徒に勧めておいて、確認しに行かないのはどうなのだろうと思っていた矢先、説明会が開催されるという事なので、さっそく訪問して参りました。

訪問させて頂いてなんですが、「いろいろな学校があるなか、こんな学校があっても良いよな・・」と思わせる内容でした。けっこう振り切った感じの教育理念とその実行力はすごいなと思いました。

これがマッチするかどうか。生徒次第のところが大きく、活かすもなにも生徒次第といったところでしょうか。

さっそく学校情報メモを見ていきましょう!

 

1、学校情報メモ

生徒数  生徒数
中学 およそ120名 1学年1~2クラス
高校 およそ220名 1学年2~3クラス 
    
立地  東京都中野区本町6-38-1
 地下鉄丸ノ内線新中野駅から徒歩10分ほど。東高円寺駅からの方が近いです。住宅地の中にあり、その他の付属校(小学校、短大など)もあるため、入り口を探すのに少して惑うかもしれません。駅からは近いので、通うには便利な立地でした。
    
合格偏差値
 
中学: 39(首都模試/中学受験案内2024) 
高校: 53(探求コース/高校受験案内2024より)
    46(美術、音楽、フードコース)
⇒ほぼ確実偏差値
    
学費中学 およそ130~150万円
高校 およそ130~150万円
※上記費用には教育活動費やipad購入費などが含まれています。
他校に比べ割高感があります。特殊なカリキュラムとなっている為、活動に費用が掛かると考えられます。
    
大学進学
実績  
2020年~2022年
国公立大学 東京芸術大 
私立大学  慶応、上智、GMARCH、日東駒専
 
総合選抜型や学校選抜型推薦入試による実績が多い。そもそも偏差値レベルは高くない所から、難関大学への進学は学校カリキュラムによるところも多い。
    
指定校推薦枠 高大連携している大学が多め。
東京経済大、産業能率大、女子美術大、神奈川大など。
    
その他・4コースからなる編成で様々なジャンルの生徒が在籍。①探求、②美術、③音楽、④フード都内でも珍しい学校
・「Cross Curriculum」と呼ばれる水曜授業は自信で興味のある分野を調査、探求し、知識や経験を深めていく授業がある。
・3年前に学校を改装し内装はきれい。
・生徒数が他校に比べ多くない為、手厚くめんどうみをしてくれる。
・さまざまなメディアでも同校のカリキュラム・取り組み紹介されている。日テレやJ:COMなど。
・入試は面接重視。学力面での評価は低い。
  
HP新渡戸文化中学高校 HP

 

2、入試情報

 ◎中学受験

 2科目型、適性検査型、教科選択型、好きなこと入試のどれかから選択。

 2科目受験に関しては必ず、グループワークか面接があります。説明会で聞く限り、どうやら科目試験はそこまで重視されておらず、面接やグループワークに重点が置かれているとのこと。6割が面接やグループワークによる点数評価という事で、カリキュラムが特殊であることから、面接重視である理由がわかる気がします。要は勉強ができても積極的に取り組む姿勢や仲間と協力する姿勢が無いと学校で有意義な成果は残せないという事だと思います。

 また、教科選択型は4教科の中から当日その場で2科目選択する形式です。

いずれにしても、今までの中学受験とは異なるタイプの入試です。この入試を良しととらえるかはかなり人に分かれるかもしれません。

基礎知識や考える力というよりかは、コミュニティの中でうまくやっていける生徒を求めているような気がします。

 

 ◎高校受験

 推薦入試

  <単願>

  探求進学    3教科 9以上 /5教科 16以上 /9教科 30以上

  美術      9教科 28以上

  フードデザイン 9教科 27以上

 <併願優遇>

  探求進学    3教科 10以上 /5教科 18以上 /9教科 32以上

  美術      9教科 31以上

  フードデザイン 9教科 29以上

 ※いずれも通知表に「1」がないこと。

 ※学力検査なし

 

 一般入試

  ・第一志望優遇  3教科(国数英)試験の結果に20点を加点。 

  ・面接重視

  ・美術、フードデザインコースは国語と数・英の対点数の2教科で判定

  ・探求コースが第一志望の場合、他コースへのスライド合格の可能性有り。

 

 

3、特殊なカリキュラム

毎週水曜日は教科横断学習(Cross Curriculum)という事で、自分のやってみたい事を調べられる時間となっています。さまざまな興味をもったテーマのもとに生徒ひとりひとりが授業に取組んでいきます。

こういった授業から、イベントへの参加や外部企業との連携などにつながり、社会とのつながりの中で興味・関心を見つけ、将来へ繋げていく内容となっています。

本来、中学・高校は大学で学ぶ基礎を身に付ける場であったところから、さらに、一歩踏み出し、社会とのつながりを意識した取り組みとなっています。将来の自分の方向性を決めうる取り組みとなるのではないでしょうか。

大学への進学を意識してはいるものの、必要であれば行くといったかなり実践的な内容かと思いました。また、好きなことを極めて行く先に、大学という更に学べる場所があれば、それは素晴らしいことです。

本来はそうであるべきだと私は思っています。

 

4、リスクはあるかもしれない。

 とはいえ、不安要素もあります。カリキュラムに合わない場合は、得られるものが極端に少なくなるかもしれません。積極的に自分の興味ある分野を追求できる行動力が無ければ、恐らく何も残らないでしょう。他人に合わせていてはだめです。誰のための取り組みなのかしっかり考えて取り組める力がなければ、その先の大学へはつながっていかないと思います。

カリキュラム自体は座学・勉強に関する内容がほとんど書かれておらず、今までの常識から考えると不安になるかもしれません。学習できる環境は整えてあるという旨の記載はあるものの、強制力はほとんど感じません。恐らく、やりたければやればいいという感じの印象を受けました。

数学や科学なんかはやる気があっても、場を用意してやらなければ、個人の意思では絶対に取組まないような気もするのですが、そこに諸刃の刃のような不安定さを感じてしまいます。

勉強頑張って合格を勝ち取ろうという考えではなく、好きなことを見つけて、それを社会で生かせるよう頑張った結果に大学があるといった感じです。狙うは一般試験ではなく、総合抜型や学校選抜型推薦です。

 

 

さいごに

 就職に対する現代の問題点の改善を追求した素晴らしい取り組みであると思いました。数年後、本校を巣立った生徒がどのような取り組みをしているのかとても気になるところです。

 まだまだ、データが足りない中の取り組みにて、卒業生の満足度が高い学校というのは評価できることです。ただ、その満足の内容によっては、危うさも感じます。学ぶべき基礎知識がない状態で大学に臨むことへの風当たりの強さは、専門的な高等教育への道に通じるにはかなりハードルが高い可能性があります。無論、好きであれば自分で学ぶという筋は通るかもしれませんが、十分とはいかないでしょう。

将来やりたいことを高校生の段階から見極めていく方向性は同意ですが、そのバランス感覚が難しく、振り切りすぎると、土台が無いため、もっと高く飛べるのに、低空飛行で終わる可能性はあるかもしれません。

私も以前は、より将来像を描ける授業を中心に入れるべきだとは思っていました。しかし、その為に知識という名の武装は高校生から少しづつ蓄積し、大学で更に応用していくことが大切・必要だったのかもしれないと、今回の訪問で私の考えが少し変わってきたきました。例えば、英語や数学は情報収集や分析する上で社会では必要不可欠です。その背景にあるデータがどのような意味を持っているのか?どこから引用したデータなのか?日本語から得られる情報は限られています。

高校までの授業で将来使わないであろう知識は確かにあって、無駄に感じることはあります。それでも、それは勝手に自分が使わないと考えているだけであって、将来いつ使うかもわかりません。まあ、古文とか要らないような気もしますが・・

恐らく、求める程度にもよると思いますが、将来を見据えて実践的な内容を学んでほしいとする保護者の意向にはこたえられるはずです。

 

やりたい事を就活前に「じゃあ、決めるか・・」と決めるのは不都合なのは確かなのですが、就職してからでもやりたいことをやれる環境になりつつあります。それは、基本的な学習の下積みがあってこそ、飛躍しやすくなるかもしれません。リスキリングといったキーワードが紙面をにぎわすこの時代で、果たして、どこまでの見込めるかは今までの無駄だと思っていた学習から得られるかもしれません。

 

とても考えさせられる一面を持った学校指導方針です。

気になる方はぜひ一度訪問してみると良いかと思います。

むしろ、訪問なくして学校受験するのはかなりリスキー化と思いました。

 

 

 

それではこの辺で( ^^) _U~~

 

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