最近、珍しく、、感動・感銘を受けた本があるので、ご紹介したいと思います。(ところどころにリンクを張っているので、興味のある方は、読んでみてください。)
タイトルにもあるように【学校の「当たり前」をやめた。】という書籍です。
最近話題になり、著者の工藤勇一さんはテレビで見かけることも多くなったように感じます。
今話題の人と言ってもいいのではないでしょうか??
内容は、今まで学校で長きにわたり、実施されてきたことでも、「意味があるのか?」と思われてきたことを掘り下げて、解釈していきます。その中で、手段が目的化しているものに関しては、バッサリ切る。もしくは、改良して生徒により必要な形へ変えて実施する。そんな取り組みが紹介されています。
重要なことは、生徒ファーストであること。
誰のために? 何のためにやるのか? そのために、どうしたら良いのか?を考え、実行し、改善していく内容にはすがすがしさを感じます。
本当にこんなことができるの?と今までの学校イメージ(お堅い、伝統を踏襲型)からは想像のできないものでした。
麹町中学校が、研究校ということで、好きにさせてもらえる権限が大きいのでしょうが、こんなことができるのであれば、公立学校の教員という職業も捨てたものではないなと思いました。
最近の教師には不祥事が多く、その原因には昔ながらの古い体制があったり、人間的な問題が大きい所があります。誰のため、何のためにに指導しているのか、今一度この本を読んで考えてもらいたいです。
この本の中で紹介されている麹町中学校の取り組みは、筆者の今まで調査、収集し、経験してきた情報を基に、立案されています。とても、気合いの入った取り組みになっています。
具体的な内容を書いてしまうと、読まれたときに面白くないので、簡単に一例をあげておきますと、「社会とシームレスな問題解決」というところ。学校に求められているのは、もちろん勉強面でも基礎学力の定着・向上が必要ですが、
最終的には生徒が立派な大人になり、社会で働き、より良い生活を送ってもらうことが目的です。
(お恥ずかしながら、一人の塾長として、私も生徒にはそうであってほしいと願っています。だから、いつも全力です。)
そのために、学校から社会へスムーズな移行が必要となってきます。
そのために、様々な職業体験を経験する。仲間と協力し、ときに、対立しあいながら、折り合いをつけていくスキルを学んでいくことをします。
一人でやっていくことは難しく、組織で働くことが必要となり、人を動かすことも必要となっていくこともあります。そこを様々な学習を通して、学ばせる。
テレビなどでは「宿題をなくす。」「定期テストをなくす。」など、奇抜な取り組みばかり取り上げられていますが、本質は生徒のためを考えた取り組みです。
そしてその先にあるものは、社会人へのスムーズな移行です。メディアで一面だけ取り上げられており、何のための取り組みなのか、しっかり伝わっているのかな?と思うこともありますが、ただ、業務効率化、働き方改革の一端と考えるのは違います。
読みながら、もし、自分のが決められる権限があるならば、どうするのか?想像するとちょっと面白くなってきました。(自分だったら、まず専門性を高める授業をもっと入れるかな・・)
それはさておき、いろいろな取り組みを税金を使ってやることに、責任感は重いと思います。
ただ、本来、教育は将来の日本を背負う人材を育てる現場でもあるので、それなりにお金をかけても問題ないはずです。(育った人材が、税収を増やしてくれるはず・・)だから、もっと公的機関であれ、あらゆる学校でもチャレンジングに取り組んでいくべきだと思いました。
ただし、そこには人を動かすための対話が重要となっていることも確か。著者の努力のほとんどは対話から目的を共有し、そのためにどうしたら良いか。相手を懐柔していく大変さが読み取れました。
千代田区立麹町中学校は公立中学ではあるのですが、教育の最先端を走り、生徒のために、考えて実行する素晴らしい学校だと思いました。
さて、一方で・・・
越境して来る人が増えそうだな・・ 校長変わったらどうなるんだろうな・・など、色々考えてしまうこともあります。教育の質が落ちないことを願うのみ・・
そして、去り際はどうなることか。カリスマを失った後の学校はどこへ向かうのか? 生徒のために、どのような形で引き継ぐのか?まだ先の話で、早まりすぎでは。と思われるかもしれませんが、悪しからず。
今後の見どころではないかと思います。同校の状況は引き続きチェックしていきたいと思いました。
もし、気になる方いれば、リンクを張っていますので参考までに。
それでは~ (=゚ω゚)ノ
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