【学校訪問】目指せレベルアップ!日本工業大駒場中高校へ訪問。

(2023/06/024更新)こんにちは! 今回は日本工業大学駒場中高(日駒校)へ行って参りました。駒場東大前の東大とは反対側に出て、入り組んだ道を少し行けばすぐそこ。駅ちかです。同校の活気ある先生方のおもてなしを受け、説明会は始まりました。これからのコース変更や進学校化への意気込みなど、楽しみな変更点をたくさん聞けました。

今回は2年ぶりの訪問です。いろいろなことが目まぐるしく変わり、なんだか違う学校の様でした。しかし、以前と変わらず、

日駒校を一言でいえば、

大きく変わる! これからの成長が楽しみな学校です。

 

1、学校情報メモ


生徒数
中学・高校合わせて、およそ1400名
(中学はおよそ380名)中学生は2年前より100名以上増えています・・
    
立地 東京都目黒区駒場1-35-32
(駒場東大前駅西口から徒歩5~6分。入り組んでいるので、迷うかもしれないです。)
    
合格偏差値        中学受験 →40(しゅと模試)
高校受験 →50(普通科)~60(特進)
    
学費約110万円(初年度入学金)
    
進学実績日東駒専、理系大学への進学が多い。その他、GMARCHの合格者も急増中。22022年には60名以上が合格。また、早慶上理ICUへの進学も20名あり。
筑波大、首都大、学芸大など、国立大実績あり。
近年の取り組みにより、進学実績が大幅に向上。少しづつ実力をつけ始めている。
    
指定校推薦枠理系工業系が多いイメージ。芝浦工業大、東京電機大。東京理科大。その他、学習院、明治大の枠もあり。
    
その他・工業科廃止。2022年高3生が最後の卒業生。 工業科の代わりに4つのコースに変わる。
・2010年から共学化
・工業科は無くなったものの、設備は健在。現在残っている工業科の先生が使い方など指導してくれるが、今後の方向性は不透明。
 ⇒生徒増加に伴い、教室へと生まれ変わる。
・女子向けへのアピールが強め。工業高校という印象を払拭すべく奮闘している様子がうかがえる。
HP日本工業大学付属 HP

  

  

2、新たなコースの新設と推薦基準の難化(高校)

高校入試では4つのコースを新設しました。そして、かつてより入試難易度が上がっています。コースにもよりますが、明らかに大学合格実績の向上を目指した体制にシフトしていることがうかがえます。一方、一部のコースではものつくりの心がまだ残っており、同校の特色にもなっています。

①特進コース

 A推薦(単願)    内申点  5科21以上

 B推薦、併願優遇   内申点  5科22以上 

 ※いずれも9教科で「2」は不可

 ※2022年より1ポイントづつUPしております。

 9月以降の模擬試験で偏差値60以上を2回とれていれば、要相談。

 

②理数特進コース

A推薦(単願)    内申点  5科20以上

 B推薦、併願優遇   内申点  5科21以上 

 ※いずれも9教科で「2」は不可

 ※2022年より1ポイントづつUPしております。

 偏差値についてのアナウンスはなし。

 

③総合進学コース

 A推薦(単願)    内申点  5科18以上

 B推薦、併願優遇   内申点  5科19以上 

 ※いずれも9教科で「2」は不可

 ※2022年より2ポイントづつUPしております。

 

④文理未来コース

 A推薦(単願)    内申点  5科17以上

 B推薦、併願優遇   内申点  5科18以上 

 ※いずれも9教科で「2」は不可

※2022年より1ポイントづつUPしております。

 

 

 また、塾先生からの推薦もできます。

推薦できる生徒であれば、紹介状を書いてあげることもできます。本来は学校の先生からの推薦となるのですが、別途相談があれば対応も可能。

 

今回、塾先生からの紹介については案内がありませんでした。というのも、内申点の加点についてはかなり厳しくなっているからです。

 

2022年現在の加点については、準2級以上で加点内申点に加点1となります。その他、3級の検定試験2種類以上で加点1。その他、3年間皆勤など、なかなか以前よりハードルが上がってきていることがわかります。

これも、生徒数の上限について政府から制限を受けているからの様です。

 

 

 ◎中学受験人気に伴い、高校への影響。募集状況の好調を受け、推薦基準が難化

とうとう、工業科の生徒が卒業し、普通科一本で勝負していくこととなったのですが、大学付属人気や進学実績の好調を受け、受験者が増加。中学受験では合格基準点が15点~30点もアップしているとのこと。明らかに、今までとは流れの異なる状況です。

生徒入学者も年々増えており、中学受験組は5年前の3倍近くまで増加しています。

中学は芝浦工業大付属や桜修館の抑えとして受験する生徒が多いようです。高校に関しては

 

 

  

3、日駒光風塾の威力。

 既に学校内に学習塾を誘致して、運営している学校はあるかと思います。ただ、何かと学校の授業料以外に受講料をとったりすることが多いように感じられます。

 

ただ、本校は違います。

 

各学年の優秀な生徒を選抜して、基準に適った生徒は本校が運営する光風塾という学習塾に通う権利を与えられます。

何を隠そう、無料です。

恐らく、近年の進学実績を向上させている裏方にはこの塾の存在が大きいのではないかと考えています。講師は東大生と優秀な卒業生を起用。

立地的にも東大に近いメリットをうまく生かしているのではないかと思います。

特進クラスが全員行けるわけでもないというところがまた競争意欲を掻き足るのではないでしょうか?

 

こうした取り組みをしている学校はあると思うのですが、他校と違うのは、恐らくこの放課後学習のクオリティの高さです。本来、塾へ行くべきところを学校側が面倒を見て、囲ってしまう。学校ですべてが完結できるようになっている。また、優秀な生徒に限るところはかなり効率的だと思います。

今後、進学実績を上げるために、一部の生徒に限った優遇は特待制度に限らず、行われていくと思います。私立だからこそできるのですが、極端な差がついてしまうと、学校の軸がブレかねないので、今後どうなっていくのか要チェックかと思います。

  

  

4、大学付属について

 大学進学実績を見ると、同校付属の日本工業大学への進学者が全く見当たらないような気がします。。。

 直接担当者に聞いたところ、数十名ほどいるそうです。そして、希望すれば、よほどのことがない限り、進学できるような感じでした。工業系に興味があれば、選択肢の一つとして選択するのもアリだと思います。

 ただし、難点があります。それは立地です。

  

埼玉県宮代町にあります。最寄り駅は東武伊勢崎線の東部動物公園駅。東京に通っていた生徒からすると、かなり遠いと感じてしまうかもしれません。きれいな校舎と素晴らしい施設は整っているので、郊外が苦にならなければ選択しても良いかと思います。

  

5、学科・コースの再編でさらなる活気。

コース再編が大きく行われました。大きな点としては、日本工業大学の付属校ということから、工業科がありましたが、時代の流れか、志望する生徒が減っているとのこと。学校経営にマイナスであることから運営が厳しくなってきていました。(公立の学校もありますし。)そこで、①定員数を減らし、普通科へ統合することとなり、来年で最後の卒業生となります。

工業科がなくなる代わりに、普通科に的を絞り、進学実績を伸ばす方向へ転換しました。

 

 ◎かつての普通科、かつて

特進コース / 理数特進コース /総合進学コース /理数工学科 /創造工学科

 ◎2021年4月以降

特進コース / 理数特進コース / 総合進学コース /文理未来コース

なお、総合進学コースには①文系コース、②理系コース、③英語国際コース

注目すべくは③の英語国際コース。中学生から台湾旅行や少人数英会話授業。英語の発表イベントなど、かなり力を入れている印象を受けました。ただ、どの学校も英語教育に力をいれているので、どこで差別化をするのかが気になるところ。

 

   

さいごに

 現在の偏差値はそこまで高くはないものの、これから進学校化への変化を目標にコースの再編を行ってくとのことでした。大学進学実績を安定して残していくことができれば、偏差値は上がり、きっと志望する生徒が増えてくると考られると思います。そのために、効率よい学習方法を考え、中高一貫の6年間教育にも力を入れてくようです。立地もよく、学校に活気もあったので、今後が楽しみかなと思います。

 ただ、コース再編による影響がどのように現れるのか? 工学科の廃止が好影響を与えるのか? 外国語への施策がうまくいくのか?変化に伴う不安定さは否めないのです。これからも、今後の取り組みに関する情報収集が必要かと思います。

 

 

それでは!!

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