【本紹介】「教育の力」を読んで将来の日本を考える。

こんにちは!暖かくなってきた今日この頃・・

今回紹介する本はこちら ⇒ 「教育の力」苫野一徳著 です。

 

きっかけは教育系の新聞を読んでいたところ、珍しく、面白そうな紹介文で紹介されていたので、「むむ。。これは読んでみよう。」と考え、手に取ってみました。

読んでみたところ、書いてあることは、これからの教育の方向性を考える上で重要だと思うことばかり!

「そうだよなー。」と思うことが多かったです。とても参考になりました。 ただ、問題は果たして本当に実行できるのか?生徒の教育以前に、教師の教育ができるのか?といった疑問が浮かんできました。

今までの教師像とは違ったものを求める際には、それなりの方針への理解と訓練が必要になってきます。さて、どのように変えていくのか?

 

 

本書は基本的に、学校教育現場の物足りなさが書いてある一方、作者は多様性を重視し、今ある現状を痛烈に批判しているわけでもなく。。

変えていくべき方向性はあるものの、断固として言い切っているわけでもないところに、筆者の懐の深さと全体を俯瞰した余裕を読んで感じました。

 

私はこの本好きですが、それは学校教育現場で働いていないからでしょうか。(教育関連で働いてはいますが。。)

読む人によっては、「そんなの分かってる。」、「じゃあ、そうしてくれ!」と思ってしまう、少し歯がゆい内容なのかもしれません。

 

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教育の力 (講談社現代新書) [ 苫野 一徳 ]
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内容と致しましては、3部構成になっており、

①「よい」学びをつくる 

②「よい」学校をつくる

③「よい」社会をつくる

の3つです。 どれも、読みやすくどんどん読み進めて行けます。

 

この本は2014年に第一刷発行されていますが、今でも通用すると思います。むしろ、これからなのかなと思います。今後の将来像を考える上で、必要だと思える内容がちりばめられていました。

  

例えば、「教育は自由を得るための力をはぐくみ、また、その土台を形作る。」というところ。自由に生きるためには、それなりの基礎知識やそれを基にして考える力が必要。そして、他社の自由もまた受け入れる必要があること。

これを「自由の相互承認」といっており、私も共感しました。

 

地位や立場、財力による差別。ありとあらゆる格差がある中で、それぞれを認め、理解しあえる人間になれれば、いじめや争いは無くなるのかもしれません。

 

また、共同的な学びの在り方についても、今後は先生が一方向的に教えるスタイルから、生徒が共同して学びを進めて行くスタイルに変わっていくほうが良いのではと提案されています。

受け身になりがちな授業を生徒が主体的かつ対話的に進めるためには、こうしたグループ学習のような機会をもっと取り入れていく必要があるのだなと思いました。

ただ、取り入れた場合の教師の立ち位置やふるまいなど、まだまだ未成熟な部分多いのが現実ではないか?とも思いました。グループ学習を取り入れようとしたら、生徒に進度を任せることになるので、それなりの準備をしっかりしないと結局何もできなかったということになりかねない可能性も十分に秘めています。

 先生が一方的に教える方法は効率やスピードを考えたら、絶対的に楽で、効率的です。自分のペースで進められるので、授業をコントロールしやすい。こういったメリットを超えて、グループ学習がよりメインになってくる日ははたして来るのか心配ですが・・

 

 

最終章ではこれからのビジョンとして、これからすべきことを具体的にいつまでしたらよいのかといったことを述べていきます。「こんなに、いろいろ考えている人がいるなんてすごいな~」と思いながら読んでいました。

 

しかし、さすがに、この新型コロナウイルスによる影響は読めないですよね。

作者の求める、学びの「個別化・共同化・プリジェクト化」の進行はICT普及により少し前倒しになるかもしれませんよ。少し学校教育も面白くなってきました。

 

パンデミック・災害により、やるべきことの実行が早まる状況は少し皮肉に感じますが、これを機に、更なる学びの在り方が発展し、より良い社会につながって良ければと願う次第です。

 

ということで、もし気になれば、ぜひ手に取ってみてください!!

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 それではこの辺で!

( ^^) _U~~

 

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